松田研究室(生活文化学研究室 / 旧 生活文化・生活美学研究室)は2012年に発足しました。

本研究室では、人と場所との豊かな関係と問題系について、空間・社会・技術・建築・歴史などの生活文化的側面と、風景・景観・場所のイメージなどの美学的側面から調査研究を行っています。

なかでも、日本あるいは海外の建築-集落-都市を対象に、それらの空間構造・社会構造について詳細な調査研究を行うとともに、 都市や集落と何らかのかたちで関係する地球上のひろい空間領域のあり方について関心をもち、地理・地形・交通・技術・建築・歴史・風景などの諸視角に基づきながら、都市や集落、建築の存在を底支えする場所のありようについて横断的に考察することを目指しています。

CONCEPTS

地―質からみる都市と集落

概要/2011年の東北地方太平洋沖地震とそれによる津波の甚大な被害は、我々の居住域をその足元-大地の側から根本的に問い直す重大な契機であったと考える。震災後、被災地をはじめとする様々なフィールド調査の過程で、〈地-質〉というキー概念の着想に至った。/〈地-質〉とは、一般的・地学的な「地質」の意味合いを含みながらもそれだけではなく、都市史分野において都市や建築のありようをより深く考えるためのキーワードとして提起している。/都市や集落など我々が居住する空間を、地形・地質・土壌・植生など、大地の側との相互関係から改めて考え直し、それぞれとの拮抗ないし共在の歴史の豊かで複合的な様相を、具体的に分析・記述するための方法を編むことを目的とする。/関連報告:/松田法子「都市と大地:地-質からみる都市」,日本建築学会大会歴史・意匠部門パネルディスカッション「距離と方位から捉える都市と住まい:どこに『都市』

汀の人文史

:水際の土地の居住に関する社会・文化・技術・景観の研究

〔汀〕み/ぎ/わ/1.揺動する境界/〔語義1〕波打ち際、水際。/2.水際の平地/〔語義2〕「たいらか」の意。/3.うみやまのあいだ/〔語義3〕海・川・湖などの水と陸地とが接するところ。/ 本テーマは、一度つくりあげられてしまえば比較的安定してみえ確固としたものにも思える水辺と都市との関係が、実は常にその足もとに孕んでいる、存立または存続の危機、つまりは、水へ帰することや水面の条件が大幅に変化することによる、場所の絶え間ない動的な変化の履歴とそのうえに立脚するものである集住体との関係に、積極的に向き合おうとするものである。/そのために、水と陸地が接する「揺動する境界」であるところの「汀」(みぎわ)という概念により、「汀」=水際に属する場所を沿海諸地域をはじめとする各地の集住体の姿とその歴史のなかに読み取り、その“境界”上でこそ繰り広げられてきたさまざまな人文史の足跡を明らかにしようとするもの

TOPICS

WIRED Thursday Editor's Lounge

汀、コモンズ、生環境構築史をめぐる対話


アカデミーヒルズオンラインセミナー

大地に住むこと。人が繋がること。土地に学び、人を結ぶ。これからのコミュニティとは


登壇|齋藤精一×クマタイチ×松田法子/https:/www.academyhills.com/seminar/detail/20211014.html/

#08 大辻都

第8回 フィールドワーク・セッション


講師:大辻都/2021/03/26(金)/(Zoomによるオンラインレクチャー)/19:00-20:00 Lecture/「記憶と創造の旅 ーマリーズ・コンデの文学と料理」/20:00-21:00 Session/「食のポリフォニー」大辻都・仲野麻紀・管啓次郎/進行松田法子/◆大辻都プロフィール/東京都出身。京都芸術大学准教授。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了。博士(学術)。専門はフランス語圏文学。/著書に『渡りの文学 カリブ海のフランス語作家マリーズ・コンデを読む』(法政大学出版局、2013年)、ドミニク・レステル『肉食の哲学』(左右社、2020年)他。/◆参加方法/お名前(ご所属)・メールアドレスを記入の上、info@matsuda-lab.netへメールでお申し込みください。お申し込みの方へ当日までにZoomリンクをお送りします。/◆開催主旨/マリーズ・コンデ

京都から考えるポストコロナの観光と都市の『かたち』


そこで、『ポスト・オーバーツーリズム:界隈を再生する観光戦略』、『コロナで都市は変わるか:欧米からの報告』などの著者である阿部大輔氏のご講演と、多様な登壇者のコメントから皆さんと一緒に考えていくセミナーを開催いたします。/ぜひご参加いただきますようお願い申し上げます。/日時 2021年3月8日(月)14:00~16:00/形式 オンライン開催(Zoomウェビナー)/参加費 無料/定員 100名(申込先着順)/講師 阿部大輔氏(龍谷大学政策学部教授)/コメンテーター(50音順)/石川恵介氏(嵐山商店街副会長)/藤田裕之氏(京都市レジリエント・シティ京都市統括監)/松田法子氏(京都府立大学生命環境学部准教授)/コーディネーター 杉崎和久氏(法政大学法学部教授)/【申込み方法】/1)お名前 2)ご所属(あれば)3)連絡先メールアドレス/をご記入の上、メールでお申込みください。/メール:agend

都市住宅と歴史都市の形成

ソウル大学国際オンラインセミナー


司会:田鳳煕Jeon,BongHee|ソウル大学建築学科教授/報告13:05-15:25/大場修Oba,Osamu|京都府立大学生命環境科学研究科教授/「4万軒の京町家、その多様性」/松田法子Matsuda,Noriko|京都府立大学生命環境科学研究科准教授/「町屋成立のシナリオ」/議論15:30-16:30/申治厚Shin,Chihoo|建築空間研究院国家韓屋センター長/張弼求Chang,PilGu|東洋未来大学副教授/金ハナKim,Ha-Na|ソウル大学建築学科講師/通訳:成奈妍Sung,Nayon|ソウル大学建築学科建築史研究室/

Lecture Series

フィールドワーク・セッション


このレクチャー・シリーズでは、諸分野の前線から“フィールドワーカー”をお迎えし、これまでの活動や足跡について語ってもらうと共に、その「フィールド」の見いだし方や読み解き方、そしてそのフィールドを通じて捉えられる《世界》について、議論を交えながらやりとりを行う。/フィールドワークとは、そこ〔で・に〕生きるための、知のありか。/2014年07月−/主催:松田研究室/申し込み・問い合わせ:info@matsuda-lab.net/※迷惑メール対策のため、お手数ですが"@"の部分を半角のアットマーク記号に置き換えてください。/#08 大辻都/2021.3.26Fri19:00-21:00/(Zoomによるオンラインレクチャー)/Lecture 「記憶と創造の旅 ーマリーズ・コンデの文学と料理」/Session 「食のポリフォニー」大辻都・仲野麻紀・管啓次郎/Profile/大辻都/東京都出身。京都

WIRED CONFERENCE 2020

未来をリブートせよ


「グレートリセット」の先に、いくつの未来を描けるだろう?/もはや慣れ親しんだ日常も、お仕着せのニューノーマルも存在しない。/いまこそ人間と自然、そしてテクノロジーとのつながりをリブート(再起動)し、未来への想像力/創造力(FUTURESLITERACY)のありかを見つけよう。/まっさらな未来にビッグピクチャーを描くべく、/世界中からイノヴェイターが一堂に介する3日間のオンラインカンファレンス。/SESSIONS/12/2-4/12/3THU/17:30-21:00/Well-beingforTheEarth/「よりよく生きること」の探求/地球で「よりよく生きる」ための賭金は、気候危機とパンデミックがますます上げている。個別最適な「わたし」のウェルビーイングではなく、社会や地球全体も射程に入れた「わたしたち」の視点が必要とされるいま、テクノロジーはいかにわたしたちの意識と暮らしに寄り添い、⾃

戦後空間シンポジウム05

「賠償・援助・振興 ──戦後空間のアジア」


戦後空間WGの第5回目のシンポジウムでもある本公開委員会では、戦後日本と東~東南アジアの関係性に目を向ける。/1952年に発効されたサンフランシスコ講和条約により日本国はその独立を回復するとともに、東西冷戦構造のなかで周辺諸国との関係性を新たに構築していくことになった。/建築や土木に注目したとき、浮かび上がってくるのは3つの政策的キイワードである。/ひとつめは、先の大戦で侵攻した諸地域に対しておこなわれた「戦争賠償」。/ふたつめは、開発途上国への経済協力としての「政府開発援助(ODA)」。/そしてみっつめが、本土復帰した沖縄に対する格差是正政策としての「沖縄振興開発計画」である。/賠償し、援助し、振興すること。/独立後の日本はこれらのアクションを端緒とすることで、アジアの国際秩序の一端を担いながらその「戦後空間」を構成していった。/政治学からの報告も迎えながら、建築や土木が実質的に担った役

歴史的空間再編コンペティション 2020


大会概要/開催メッセージ/本コンペティションは、全国に存在する歴史的空間を再編しようとする設計作品を対象とします。/「学生のまち金沢」、「歴史都市・金沢」に全国の学生が集い、競い合い、学び合うことにより、歴史的空間のストックを見つめ直し、新しい価値を生み出すことを期待しています。(実行委員会)/大会スケジュール/2020年11月22日〔日〕/09:15-09:40 開会式09:40-10:40 2次審査ディスカッション10:55-11:50 記念講演11:55-12:45 トークセッション&質疑応答13:45-18:00 ファイナルプレゼンテーション18:10-18:40 閉会式/記念講演&トークセッション/【テーマ】『木・木材・木質化からみた歴史的空間再編』/【概要】 日本は古くから木と密接に関わり、木とともに歩んできた文化を持っている。しかし、都心部では近代化によって、不燃化を目的とし

ドムス、共構築の閾


松田法子「ドムス、共構築の閾」,『現代思想』Vol.48-11,青土社,2020/構成/ 進化する災害、潜在する危険、構造にして契機である危機/ 土、居住ユニット、閾/ 複数種再定住キャンプのゆくえ/ 土のクリティカルな諸階梯/ 都市の建設と閾ー土、牛、穀物農業/ 集め来たらす閾、ドムス・モジュールX/青土社||現代思想:現代思想2020年9月臨時増刊号 総特集=コロナ時代を生きるための60冊/

「地」に根ざした社会をつくりだすための知恵


上妻世海+松田法子「『地』に根ざした社会をつくりだすための知恵」(対談),『遅いインターネット』,PLANETS,2020/全文:/https:/slowinternet.jp/article/roundforming02/

「生環境」の歴史から、土地とのかかわりを考える


上妻世海+松田法子「『生環境』の歴史から、土地とのかかわりを考える」(対談),『遅いインターネット』,PLANETS,2020/全文:/https:/slowinternet.jp/article/roundforming01/

神話地図へのトラヴェローグ


松田法子「神話地図へのトラヴェローグ」,『ユリイカ』Vol.52-7,青土社,2020 /構成/ /地図/肉体/神話/ /アマノハシタテ/  天橋立と記紀神話/  元伊勢籠神社/  筒川・水江浦島子/ /セーシェルの島々/  セーシェルの写真師・大橋申廣/  セーシェルの「歴史」/  ココ・ド・メール/  セーシェルの地図 / /うつろう汀/  天橋立の近代海図/  汀線はいつも同じではない/  生きている土地、漁師たちの海図/ /ゴンドワナのかけら/  ゴンドワナ大陸とセーシェル/  世界神話の二類型/  ローラシア型神話とゴンドワナ型神話/  失われる釣針/  チャイニーズ・ゴードンのエデンー西欧近代の夢見/青土社||ユリイカ:ユリイカ2020年6月号 特集=地図の世界/

生環境構築史宣言 2020年5月版

『生環境構築史WEB・準備号』, 2020, 青井哲人・中谷礼仁協力


松田法子「生環境構築史宣言2020年5月版」,『生環境構築史WEB・準備号』,2020,青井哲人・中谷礼仁協力/構成/ 現状認識/ 生環境構築史とは何か/ 五つの構築様式/ 生産様式・交換様式から構築様式へ/ 生環境構築史の主体/ 構築3が指し示す暗闇/ 構築3と構築0の関係/ 構築様式4の樹立の必要性、グレート・ブリコラージュ/ /注釈/  Habitat〔青井哲人〕/  地球の自己構築運動〔青井哲人〕/  各構築様式における構築素材の体系性〔中谷礼仁〕/  文明と交易・侵略〔青井哲人〕/  現生人類の生存不適性〔青井哲人〕/  人文主義的人間とその批判〔松田法子〕/  構築3特有の未来像〔中谷礼仁〕/  テクノマス〔青井哲人〕/  技術とリスクの再帰性〔青井哲人〕/  ローレンシア-バルティカ-アヴァロニア大陸〔中谷礼仁〕/  グレート・ブリコラージュ〔中谷礼仁〕/全文:/http:/

変容する都市のゆくえ

-複眼の都市論


『変容する都市のゆくえ-複眼の都市論』(三浦倫平・武岡暢編,文遊社,2020年)/松田法子「さいたま-大地の『め』」/書籍概要/沖縄の基地都市、東京の下町、新宿・歌舞伎町、下北沢、渋谷の大規模再開発、さいたま、丸の内・東京駅、多摩ニュータウン……。目に見える「変容」と「不変」を疑い、その背後に何が起きているのかを問う。〔出版社〕/「さいたま-大地の『め』」構成/〈わたし〉/ わたし=大地が土地になる歴史段階と、その単位/ 各時代のわたし=さいたま/〈わたし〉=さいたまの現代/〈半島〉/解説 風景論から大地論へ/ 風景と大地/ ひっかかり要素ー地物、時間、社会、空間、文化の接触面について/ 風景論から大地論へ/

フリースラント

-オランダ低地地方の建築・都市・領域


第2章のうちⅠ節1及びⅡ・Ⅲ節を担当執筆/『フリースラント-オランダ低地地方の建築・都市・領域』(伊藤毅編,中央公論美術出版,2020年)/書籍概要/オランダ北部のフリースラントは北海・ザイデル海・ミッデル海に面した低地地方にあり、しばしば洪水などの危機にさらされてきた。しかしこうした低地の悪条件は、長い時間をかけてテルプと呼ばれる人工丘や堤防・水路・干拓などによって克服され、中世にはテルプを下敷きにして外周には水路を巧みにネットワークさせた美しい11の都市群が成立する。本書は数年に及ぶ詳細な現地調査をベースにフリースラントの建築・都市・領域を学際的視点から明らかにしたわが国初の成果であり、フィールド調査を通してあらたな都市史の方法論の構築を目指す。〔出版社〕/目次/はじめに―フリースラントへのまなざし/第1章 都市史研究におけるフリースラント(水の流れの中に―土地、集落、都市の形成;小規

Hommage クレオール主義


--/クレオール化とは運動や関係性の創出のことだ。それを目指すのがクレオール主義。「クレオール主義」を最も短く言い表すとしたら、そういうことになるのだろうか。/固着や伝来を退ける。刻々とダイナミックに変化する、複合的で接合的な世界をまなざす。そこにある〈存在〉の、反対の〈現存〉をみつめる。それは、同化や浅はかな普遍化への、徹底した抵抗。クレオール(主義)は、いうまでもなく今福龍太の重要な水源だ。/本書はサイードを出発点とするポスト・コロニアル研究としてまず読まれ始めたと聞く。しかし今福の思索の歩行がそこにおさまるわけがない。今福は遠く近く迂回しながら、少しずつカリブの熱帯の島々へ接近してゆく。/最初の言葉はこうだ。「失われた景観がそこにある」。読者はそれから西ヴァージニアの古い炭鉱町に降り立ち、雪積もるワイエスのペンシルヴァニアの小村へと連れ去られる。サウスウェスト、ニューギニア、アメリカ

集落の色見本帳


解説/土地の〈いま〉の光景を記録・記憶するひとつの方法として、家の「色」に注目した記録を行い、作品化します。/このプロジェクトは、浦ごとに個性的な生活文化と生活空間が展開してきた紀伊半島の海付集落から始まります。/「色見本帳」として持ち運び可能な風景のかけらは、集落の〈いま〉をさまざまな土地に伝えます。/民家がまとう「色」は、それぞれに家の歴史と時間を吸いこんでいます。/それらの「色」は、塗り立ての輝く色とは、もう同じではありません。/海風や雨、太陽にさらされて、変化した色、いろ。/住み手や職人は、どんな気持ちでその色を選んだのでしょうか。/集落の路地を行き交う日常のまなざしのなかにちらちらと華やぎ、移ろう色たち。/そういう小さな意味と時間を宿した色を集めます。/作品化によって、見慣れた日常風景の価値への気づきや、さらなる記録・活動をひろげるきっかけになることも目指しています。/制作概要/

生環境構築史宣言

Habitat Building History Manifesto


松田法子+青井哲人+中谷礼仁「生環境構築史宣言HabitatBuildingHistoryManifesto」,『現代思想』Vol.48-5,青土社,2020/青土社||現代思想:現代思想2020年3月号 特集=気候変動/

円山町の襞を歩く

渋谷の秘密 -12の視点で読み解く


松田法子「円山町の襞を歩く」(『渋谷の秘密ー12の視点で読み解く』パルコ出版,2019)/構成/ /はじめに 都市のケモノミチ/ /1 渋谷芸妓たち/小糸さんと鈴子さん/芸者町のはじまりといま/ /2 よい水の湧くところ/土地の先行核/神泉水、ヒメガイ/弘法湯のなりたち/ /3 神泉谷を貫く道/山に続く道/裏渋谷通りの正体/駒場野の道/ /4 円山町ができるまで/遊所のありか/陸軍と渋谷/土地利用からみる変遷/建物からみる変遷/土地所有者からみる変遷/ /5 台地からみる渋谷/地形からみる芸者階段/台地の面的開発/面から読み取る渋谷の都市史/大地を分節する水、棲み着くことの足がかり/ /おわりに 円山町、土地の生態史/

TRANS-


概要/アート・プロジェクト:TRANS-とは、2019年秋に神戸で開催されるアート・プロジェクトです。/神戸がグローカル・シティの先鋒となるべく、現代アートを切り口に何かを“飛び越え、あちら側へ向かう”ための試みです。/世界各地で開催が相次ぐ芸術祭とは一線を画し、参加作家を2名と少数に絞ります。/会期中は神戸の3つのエリアを舞台に、美術作品や野外劇など様々な仕掛けが出現します。/ *「TRANS」とは、「越えて」「向こう側へ」という意味を含む接頭語。/ **「TRANS」から派生した単語に「TRANSFORM(変容)」「TRANSPORT(輸送)」などがある。〔TRANS-〕/会期|2019年9月14日(土)-11月10日(日)/主催|TRANS-KOBE実行委員会/神戸市/特別協力|兵庫県/ディレクター|林寿美/開催エリア|新開地、兵庫港、新長田/アーティストトーク/スペシャルトーク/■

戦後空間


日本の都市・社会建設の急激な成長と国土の変貌において、日本の「戦後」はやはり有史以来の大きな画期であった。その時代が構築しようとしていた理念・都市・建築のビジョンを再検討することでこれらを相対化すると共に、なお継承すべき普遍的理念や課題を抽出し明確化する。/そのために、戦後の都市や建築の実際の建設活動と計画、それらに関する法制度・政策・出来事・言説・生活体験・文化を対象化し、それらが緊密に結び付けられた領域の総体を〈戦後空間〉と名付けることで括り出す。/2017年1月に日本建築学会の建築歴史・意匠委員会のワーキング・グループとして発足。/随時シンポジウムを開催している。/戦後空間シンポジウム/01|民衆・伝統・運動体───1950年代/建築と文学/日本とアメリカ(2017年12月16日)/02|技術・政策・産業化──1960年代、住宅の現実と可能性(2019年1月14日)/03|民主化・ま

生環境構築史

座談「生環境の環を歩きながら『地球の声』に耳を済ます」


松田法子+青井哲人+中谷礼仁「生環境構築史宣言HabitatBuildingHistoryManifesto」/,『現代思想』Vol.48-5,青土社,2020/「生環境構築史の見取り図」/,特集 建築・都市・生環境の存在論的転回,『10+1Website』,LIXIL出版,2019/座談「生環境の環を歩きながら『地球の声』に耳を済ます」/,『特集 建築の実践と大きな想像力、そのあいだ』,10+1Website,LIXIL出版,2019 10+1website|生環境の環を歩きながら「地球の声」に耳を澄ます/生環境構築史HBH(HabitatBuildingHistory)勉強会/

動物のいのち2


シンポジウム「動物のいのち」が明治大学中野キャンパスで開催されたのは2014年のことでした。その内容は、いろいろな方面にしずかな衝撃を与え、伝説として再話され、生き直されています。〔管啓次郎〕/シンポジウム「動物のいのち」2/ ヒトは他の動物たちに何を負っているのか?/日時:2019年11月30日(土)14:00-18:30/会場:明治大学中野キャンパス5階ホール/登壇〔五十音順〕:/赤阪友昭(写真家)/石倉敏明(芸術人類学/秋田公立美術大学)/AKIINOMATA(美術家)/今貂子(舞踏家)/奥野克巳(文化人類学/立教大学)/温又柔(小説家)/金井真紀(文筆家・イラストレーター)/倉石信乃(美術史/明治大学)/管啓次郎(比較詩学/明治大学)/内藤まりこ(日本文学/明治大学)/分藤大翼(映像人類学/信州大学)/松田法子(建築史/京都府立大学)/山崎阿弥(声のアーティスト、美術家)/結城正美

戦後空間シンポジウム04

「バブル・震災・オウム教-1990年代、戦後空間の廃墟から-」


第4回目のシンポジウムは戦後空間の変質に目を向け、80年代後半から90年代を扱う。/バブルは戦後空間を駆動させた高度経済資本の成長が、イメージゲームにまで展開した。/震災は公共福祉を目的とし邁進してきた建築・都市の法的精神を温存させつつも、安全と従来の生活文化に矛盾を生じせしめ、その後の建築行政のあり方の方向性を決定した。/オウム教は「ユートピア」を目指す組織が、その実現にあたって政治権力のみならず一般市民までをも敵とした事件であった。これは戦後空間が保証してきた自由な表現活動一般に対しての大きな挫折となった。/重要なことは、それらが連動していたことである。/この三つの要素とその余波が絡み合うことで、戦後空間の変質が確固とした流れとして現れてきたと言えるのではないか。第4回目のシンポジウムは以上のような要素の出現がその後、現在までの戦後に与えた空間の特質を導きたいのである。〔中谷礼仁〕/日

戦後空間シンポジウム03

市民・まちづくり・広場 -1960-70年代の革新自治体と都市・建築のレガシー


1960~70年代にかけて、東京都や横浜市など革新系首長が率いる自治体が全国に登場した。これらは高度経済成長のひずみへの応答として誕生し、福祉、都市、環境、教育などの政策諸分野において、①市民参加を基本とした政治・行政手続きの民主的改革、②高度経済成長中心の政策から市民生活基準(シビル・ミニマム)に基づく市民福祉型への転換、③国家主導型の政治から市民・自治体主導型の政治への転換を進めたとされる。その一方で革新自治体の時代は1980年代には終焉した。現代の都市づくりの根底にある概念や方法(例えば市民参加、都市デザイン、環境共生)の原点の多くが革新自治体にあるのは確かである。一方、人口減少、超少子高齢化、都市縮退など都市を巡る状況が大きく転換した現在、こうした概念や方法の意義と有効性を根底から問い直し、必要に応じて再獲得していくプロセスが求められる。本シンポジウムでは、そうした問題意識に立ち、

都市と大地、その可能態


日本建築学会建築歴史・意匠委員会大会研究協議会,日本建築学会,2019/大地とは何か。それは、人がよってたつ物質的・精神的基盤である。居住や建設の基礎であり、構築素材の源であり、製造や経済、社会を駆動するエネルギーの採取場である。加えて、あらゆる生命体が生きる現場であり、外延としては地球全体である。/ヒトが大地に棲み着き、そこへ住み継ぐには、持続的な生存環境の構築が必要であった。大地に広がる人文的領域は、その格闘の歴史を示す。/このような人文的領域に、都市は、人類の諸活動のネットワークにおける結節点としてあらわれた。都市はそれ単独では成立しない。そこは、大地からもたらされた様々な物質が交換され、社会的・工学的・芸術的手続きを経て再配置される場である。また、文明はその営みを通じてこそ形成される。/都市の成立は大地抜きには語れず、都市文明は大地から自立できない。大災害は、文明が大地との結び着き

生環境構築史

生環境構築史の見取り図


「生環境構築史の見取り図」/「特集 建築・都市・生環境の存在論的転回」,『10+1Website』,LIXIL出版,2019/http:/10plus1.jp/monthly/2019/10/issue-03.php/

1908年、古代、いま -ケラーマンと宮津の時空間

京都府立大学地域貢献型特別研究〔ACTR〕2018年度成果報告会


日時:2019年2月10日〔日〕13:00-15:30/会場:みやづ歴史の館文化ホール(京都府宮津市字鶴賀2164)/定員:280名(申し込み不要/当日先着順)/会費:無料/京都府立大学ACTR「宮津市域の伝統的祭礼・芸能・文化に関する調査研究とその成果公開」/(研究代表:松田法子)2018年度シンポジウム/開催主旨/1908(明治41)年のこと。ベルンハルト・ケラーマンという29歳のドイツ人作家と、カール・ヴァルザーという31歳のスイス人画家が来日しました。さまざまな土地を訪れたうえで、ケラーマンはこう言います。 /-ぼくは日本に滞在中、最もすばらしい時をここで過ごした-。/宮津に日を過ごしながら、ケラーマンは土地の人たちとの交流を重ねました。滞在先だった荒木屋の人々、足繁く通った茶屋「山中」の踊り子たち、漁師、職人、古物商、役人、巡礼、まちの子供、旅回り役者の一行、海軍将校の青年ら。そ

戦後空間シンポジウム02

技術・政策・産業化 ―1960年代 住宅の現実と可能性―


主催/:日本建築学会建築歴史・意匠委員会戦後空間ワーキンググループ/日時/:2019年1月14日(月・祝)13:30-17:00/場所/:建築会館(東京都港区芝5-26-20)会議室301・302/主旨/:/第2回シンポジウムは「技術・政策・産業化」という構成で1960年代を考えます。/例えば、岩波新書版「日本の近現代史(全10巻)」の1960年代に焦点を当てた第8巻、武田晴人著「高度成長」で、建築に関する記述は、唯一、第2章でのnLDKという概念の成立と団地の登場です。この点は、高校の日本史の教科書でも同様です。/1960年代、建築と社会は、住宅で結ばれていたというのが近現代史の側の見解です。そこで、1960年代の住宅を、技術・政策の両面から分析しつつ、今日、産業と呼ばれる迄に成長したこの分野が、いまだ可能性であった時代の住宅の現実を振り返りたいと思います(内田)。/プログラム/:/1.

生まれ来る大地に送り出されるわたしたち

場所、芸術、意識


松田法子「生まれ来る大地に送り出されるわたしたち」,『場所、芸術、意識』,明治大学大学院理工学研究科総合芸術系,2018/

CIRCULATION KYOTO劇場版

『マジカル・ランドスケープ』(シンポジウム/演劇)


日時:/2019年2月2日(土)18:00-19:30/     3日(日)15:00-16:30/会場:京都市北文化会館(地下鉄北大路駅)/構成・演出・出演|遠山昇司/ドラマトゥルク・出演|福島幸宏(京都府立図書館)/出演|/惠谷浩子(奈良文化財研究所景観研究室研究員)/大月ヒロ子(IDEARLAB代表)/芹沢高志(P3artandenvironment統括ディレクター)/影山裕樹(編集者)/田村尚子(写真家)/星野裕司(熊本大学准教授)/松田法子(京都府立大学准教授)/玉井夕海(女優/歌手/作家)/地域ドラマトゥルク|神田真直、丸木伸洋、室谷智子/協力|京都府立図書館/主催:公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団(ロームシアター京都、京都市東部文化会館、京都市呉竹文化センター、京都市西文化会館ウエスティ、京都市北文化会館、京都市右京ふれあい文化会館)、京都市/企画・制作:ロームシアター

京を歩けば


「京を歩けば」,No.342-344連載(『三洋化成ニュース』,三洋化成工業,2018年夏~冬)/

加太地域ゼミ


東京大学生産技術研究所川添研究室加太分室地域ラボ/第2回地域ゼミ/松田法子「海と大地に棲み着くふるまい」/(京都府立大学准教授)/日時:2018年10月18日18:30-20:00/場所:加太総合交流センター/司会:青木佳子(東京大学生産技術研究所特任助教/川添研究室加太分室地域ラボディレクター)/総括:川添義行(東京大学生産技術研究所准教授)/詳細:/http:/kada-lab.jp/

言語都市 台北


「言語都市台北」(展示参加)/日時:2018年12月6日~24日/場所:GalleryZERO(明治大学生田図書館内)/

写真ギャラリー


調査対象地、ゆかりの深い踏査地、研究室関連行事などの画像を掲載しています。                                                                                                                                                                                                                                                                                       /

鯨まちの女語り

MELE ARCHIPELAGO


松田法子「鯨まちの女語り」,『MELEARCHIPELAGO』,阪本佳郎編・発行,2018/

戦後空間ワーキンググループ

建築雑誌 1706号 連載「学会発」


場所の感覚-場から生み出すプロジェクト

「思考を深める/想像を広げる」講義録2016


宮津 ―海、音色、声、記憶

京都府立大学地域貢献型特別研究〔ACTR〕2017年度成果報告会


日時:2017年10月28日(土)18:30-20:30/会場:カフェ・ドゥ・パン/ 〒626-0001京都府宮津市文珠468(智恩寺山門横海側)/定員:50名(申し込み不要/当日先着順)会費:無料/開催主旨/昨年度宮津では,ケラーマンが1911年にベルリンで刊行した書籍『SassayoYassa』(さっさよやっさ,日本の踊り)の新訳が発表されました.これは宮津の「茶屋町」を舞台とする,さまざまな音と陰影に富んだ書物です. 今年度わたしたちは,日本についてケラーマンが書き記したもうひとつの作品『日本散策記』の宮津関係箇所のはじめての全訳を進めています.今回その中から,「日本の小さな町(宮津)」「暮らし」「祭」など,100年前の宮津の日常や祭りの活気を記した箇所を抜粋して朗読し,はじめてご紹介します.翻訳者は林立騎氏,朗読は管啓次郎氏です./当日上映予定の映像では1世紀の時空を超えてケラーマ

アーカイブサミット2017


2017.9.9Sat13:00-18:20 9.10Sun10:30-16:00/於京都府立京都学・歴彩館、教養教育共同化施設「稲盛記念会館」(京都府立大学下鴨キャンパス内)/http:/archivesj.net/summit2017top/-/9.10Sunミニシンポジウム「アーカイブの社会化」セッション1に登壇しました/セッション1/「届く、使うデジタルアーカイブ」(稲盛記念会館 104号)/:ユーザ視点からのアーカイブ利用について議論します。/登壇者|梅林秀行[京都高低差崖会崖長]/沢辺均[openBDプロジェクト・版元ドットコム・ポット出版代表]/松田法子[京都府立大学講師]/〔当日の記録〕/https:/www.youtube.com/watch?v=Q-lKfkWv3Q4/〔アーカイブサミット趣旨〕/アーカイブ、そしてデジタルアーカイブは、これからの日本社会において、生活面

火山のめぐみ


日時:2017年12月2日(土)11:00-18:30/会場:明治大学中野キャンパス5階ホール/予約不要・入場無料/開催主旨/われわれが暮らす列島は火山の列島。火山が生み育んだ土地に、人々は住んできた。/日本、ポリネシア、フィリピン、アイスランドなどをむすびつつ、火山島で生きることの意味を考える。/登壇者/赤阪友昭(写真家)/井上昭洋(天理大学/文化人類学)/大川景子(映像作家)/大辻都(京都造形大学/フランス語圏文学)/管啓次郎(明治大学/比較詩学)-司会/ドリアン助川(小説家)-映像出演/津田直(写真家)/松田法子(京都府立大学/領域史)/明治大学大学院理工学研究科PACプログラム/明治大学理工学研究科建築・都市学専攻〈総合芸術系〉主催/

仙台青葉山公園


杜の都・仙台に「第3の森」を創る。/青葉山公園(仮称)公園センター地区プレイスメイキングのキックオフ。/みんなでもりをつくり、公園を育てる活動が始まります。/ティーハウス・グラック・文化財保存計画協会設計共同体/監修:槻橋修(統括)、福岡孝則(公共空間)、松田法子(地域史)、腰原幹雄(木質構造)、矢野和之(文化財保存)/建築設計:ティーハウス建築設計事務所、萬田隆構造設計事務所、ARUP/ランドスケープ設計:株式会社グラック/〔仙台市〕/青葉山公園(仮称)公園センター地区基本設計公募型プロポーザル受託候補者(最優秀者)の決定について(ティーハウス・グラック・文化財保存計画協会設計共同体)/http:/www.city.sendai.jp/aobayamakoensebi/puprposinsakekka.html/青葉山公園整備事業について/http:/www.city.sendai.jp

東急池上線「生活名所」プロジェクトツアー

水景、谷景、生活景


東急電鉄90周年記念事業 東急池上線「生活名所」プロジェクト/https:/seikatsumeisho.com/ツアープログラム「水景、谷景、生活景。歩いて座って学ぶ旅」 /https:/seikatsumeisho.com/tour/2017.10.9Mon11:00-15:30/於 洗足池ボートハウス(講演)/東急池上線沿線地域(ツアー)/講師・案内人 松田法子(都市史・建築史・地域史)/東急池上線が走る五反田から蒲田までの一帯は、多摩川で区切られた武蔵野台地の西の端。/目黒川が台地を削る五反田から、線路は台地と谷を結びながら西へと伸びて、多摩川の手前では久が原台を南下します。多摩川や目黒川、東京湾など、水と深く関わってかたちづくられた細かな起伏に富むこの土地は、小さな水流や湧水など、地域の生活に寄り添ってきたさまざまな水の表情も魅力的です。ここはまた、歴史的に見れば江戸への西のゲー

戦後空間シンポジウム01


<戦後空間>/ 私たちは、「戦後」の都市や建築における実際の建設活動、計画、それらに関わる政策、法制度、出来事、生活体験、文化、言説等の諸事象が互いに緊密に結ばれてかたちを為すある領域の総体を、〈戦後空間〉と名付けました。/この〈戦後空間〉には、いかなる論点の幅や射程があるのか。わたしたちの1年間の議論からここにその端緒を示します。それは、新体制における規範とその実現、民主主義の空間的“翻訳”、長い開発主義、「戦後」の両義的文脈、戦後的価値の不定形さ−−−。無論ここには、「戦後」それ自体のアジア的・世界的相対化も含まれています。「戦後」とはあくまで未定立な“終わり”であり、〈戦後空間〉とは、不定形な対象の言語化と思念化、歴史の可能態の検証の契機です。/ さて、大きくは断絶と刷新によって構成されるこの〈戦後空間〉の特質は、戦後の建築・都市計画に、常に両義的な文脈を投じていました。そしてこの特

大地をめぐる住まいと風景

中谷 礼仁×藤岡 換太郎×松田 法子


2017.9.23Sat15:00-19:00/於MEDIASHOPギャラリー(河原町三条下ル)/ http:/www.media-shop.co.jp/my_design/aboutus.html/参加費:¥1,500(資料代・懇親会代)/ ※事前申し込み不要/プログラム/ 〔報告〕/ 藤岡換太郎(神奈川大学/地球科学・地質学)/ 「列島形成から見た日本の風景と、白川流域をたどる旅」/ 中谷礼仁(早稲田大学/建築史・歴史工学)/ 「プレート境界の住まい、ビルディングフッド、千年村」/ 〔鼎談〕/ 松田法子(京都府立大学/都市史・領域史)/ 「大地をめぐる住まいと風景」/ 質疑応答/企画/ 本間智希(RAD・奈良文化財研究所景観研究室/建築史・文化的景観)/主催/ RAD-ResearchforArchitecturalDomain-/協力/ MEDIASHOP/開催主旨/2011年東日本

中川北山町

北山杉林業の文化的景観


茶室や数寄屋に欠かせない銘木、北山杉磨丸太の発祥地かつ中心生産地、中川北山町(旧中川村)。北山の険しい谷間で数世紀にわたって京都の都市文化と不可分に独自の林業を営んできた中川の暮らし、林業、風景について、地形、山林地所有、植生の変遷、集落の空間構成などの総合的観点から調査研究を行っています。/

富山県氷見市 新朝日山公園の設計にかかる都市史・地域史研究とワークショップ

2014-


 富山県氷見市の中心市街地に伸びる山脈の先端、朝日山。山頂付近にある7haの未利用地を約10年かけて公園に整備するプロジェクト。施設設計・ランドスケープデザインの全プロセスは市民ワークショップを経て決定されます。同時に、氷見の町や地域をよく知り、新しい公園の使い方・運営について考えるための地域史ワークショップとコミュニティデザインワークショップを連続的に開催していきます。/2016年度成果報告/成果報告ダウンロード(22.1MB)/2015年度成果報告/2014年度成果報告/成果報告ダウンロード(17.9MB)/成果報告ダウンロード(31.3MB)/

『歩く』ことの恩寵 −京都北山にて出遇うヘンリー・ソロー

今福龍太× 和崎春日× 松田法子


2017.6.4Sun12:30-15:00/於 恵文社一乗寺店 イベントスペースCOTTAGE(京都府京都市左京区一乗寺払殿町10)/http:/www.cottage-keibunsha.com/access.html/参加費:¥1,500/清流を遡り、羊歯の薮を漕ぎ分け、尾根に出て一望する景色。そこで見晴るかす、「歩く」ことに取り憑かれた先達たちの遥かな足跡。/今西錦司らの内蒙古、ヒマラヤの高峰、アフリカのサバンナ、今福龍太のメキシコ火山高原、アマゾニアの密林、奄美の珊瑚海岸、そしてソローの生きたウォールデンの森へ。/「歩く」ことの恩寵がもたらす世界で、「北山の小径」は、山と森の幽冥界をなかだちに地図を飛び越え、思いがけないあらたな「場所」へと繋がってゆく。/登壇者プロフィール/今福龍太(いまふく・りゅうた)/文化人類学者・批評家。1955年東京生まれ。東京外国語大学大学院教授。メキ

記録映像「さっさよやっさを探して」

2016年


監督:古木洋平/翻訳:林立騎/声 :管啓次郎/製作:松田法子/2016年/京都府宮津市/HD/28分/京都府立大学ACTR/概要/明治末に丹後宮津を訪れたドイツ人作家、ベルンハルト・ケラーマン。彼が残した『SassayoYassa.JapanischeTänze』(さっさよやっさ、日本の踊り/1911年)を導きに、その舞台となった“茶屋町”の痕跡を追う。天橋立をのぞむ廓かつ芸者町だったある町の現在、芸能の古今、最後の新浜芸妓たち。茶屋町を生活史の視点からも捉えなおし、そこに生きた人々の聲を聞く。/これまでの上映情報/2017.04.27 於 京都府立京都学・歴彩館グランドオープンイベント(国際京都学・歴彩館/京都市)/2017.02.19 於 シンポジウム「宮津新浜の芸能文化と社会・人・まち」(みやづ歴史の館/宮津市)〔鑑賞者約120名〕/2016.11.19 於京都府立大学桜楓講座(京都

今福龍太×松田法子「境界の場所にはクレオールの虹が立つ」

今福龍太コレクション〈パルティータ〉『クレオール主義 パルティータⅠ』(水声社)刊行記念対談


2017.4.15Sat14:00-16:00/今福龍太×松田法子「境界の場所にはクレオールの虹が立つ」/今福龍太コレクション〈パルティータ〉『クレオール主義 パルティータⅠ』(水声社)刊行記念対談/於 本屋B&B(世田谷区北沢2-12-4第2マツヤビル2F)/26年前に初版が刊行され、以後、読者の静かな支持を得ながら変容をつづけてきた書物『クレオール主義』。/日本における「境界の思考」「ボーダー論」「ポストコロニアル研究」の重要な一里塚となったこの著作が、このほどまったく新しい装いをまとって水声社から再刊されました。今福龍太の著作コレクション〈パルティータ〉の第1巻です。内容も大幅に刷新され、まるでポスト・オバマ時代=トランプ時代に再び現れた、アクチュアルなヴィジョンをはらむ「新著」のような佇まいです。/この「変容する書物」の来歴と現在時とをめぐって、著者である今福龍太と、建築・都市史の

ポスト・トゥルースに抗して

今福龍太・中村隆之・松田法子鼎談


インタビュー記事,週刊読書人,2017年5月/『週刊読書人』/《特集》今福龍太・中村隆之・松田法子鼎談/「ポスト・トゥルースに抗して/〈パルティータ〉版『クレオール主義』(水声社)刊行を機に」/http:/www.dokushojin.co.jp/?pid=117343378/

熱海温泉誌

熱海市〔出版文化社〕、2017年/共編著


書籍概要/熱海温泉の成り立ち、歴史、文化、観光、人、都市形成を5つの大きな時代区分のもとテーマ別の読み物として紹介する、新しい自治体史の試み。/中世史・近世史・近代史、文学、考古学、経済史、都市史・建築史、温泉文化史、観光地理学、温泉医学、地球物理学など各分野の専門家・研究者等総勢27名が執筆。温泉に特化した学際論集としても貴重。/A4判並製オールカラー、全384頁。/(計7本の論考・コラムの執筆、及び近世編・近代編の編集を担当)/目次抜粋/序 「あたみ」の黎明期から伊豆山・熱海郷の温泉時代へ/中世 走湯(はしりゆ)と熱海郷に広がる温泉場の形成/「中世社会における『熱海』」「温泉の五山文学」「戦国時代の熱海」ほか/近世 大湯をめぐる社会・空間・文化/「近世熱海村の社会と温泉」「江戸紀行が描く熱海」「温泉番付にみる熱海温泉」ほか/近代 温泉観光地としての開発と発展/「明治・大正期における湯戸

「宮津新浜の芸能文化と社会・人・まち」

京都府立大学地域貢献型特別研究〔ACTR〕2016年度成果報告会


「宮津新浜の芸能文化と社会・人・まち」/京都府立大学地域貢献型特別研究〔ACTR〕2016年度成果報告会/日時:2017年2月19日(日)13:30-16:30/会場:京都府宮津市みやづ歴史の館文化ホール(286席)/開催主旨/今から100年と少し前、ベルンハルト・ケラーマンというドイツ人作家と、カール・ヴァルザーというスイス人画家が宮津に滞在していました。ふたりは特に宮津の「茶屋町」に深い印象をもち、茶屋町に生きる人々の様子や豊かな芸能文化についての記事と絵を『SassayoYassa.JapanischeTänze』(さっさよやっさ、日本の踊り/1911年)という美しい本に仕立て、ベルリンで出版します。/現代の宮津にはないそれらの茶屋町や茶屋とは、一体どんな所だったのでしょうか。また、茶屋町に生きた人びとや芸能文化は、その後どうなったのでしょうか。/失われた茶屋町の姿や芸能の痕跡を追っ

#07 今福龍太(文化人類学・批評)

Lecture Series 2017


2017.2.11Sat14:00-16:30/Lecture 群島のヴィジョン/Session 旅の明日の目標 —群島・薄墨色の文法・深い遊び/リーフレット ダウンロード/Profile/今福龍太(いまふく・りゅうた)/1955年、東京生まれ。文化人類学者、批評家。東京外国語大学教授。神奈川県湘南の汀に育ち、大学卒業後、1982年よりメキシコ、キューバ、ブラジルにて人類学的フィールドワークに従事。調査というよりは放浪と彷徨を重ね、場所にみずからの身体を調律するための流儀を探りつづけてきた。2001年から奄美群島にて巡礼型の野外学舎「奄美自由大学」を主宰。著書に『クレオール主義』『野性のテクノロジー』『ミニマ・グラシア──歴史と希求』『群島-世界論』『ブラジルのホモ・ルーデンス』『ジェロニモたちの方舟』『私たちは砂粒に還る』『ヘンリー・ソロー 野性の学舎』など多数。近刊予定に『原-写真論』

みやこからみずうみへ


『みやこからみずうみへ』(明治大学管啓次郎研究室+京都府立大学松田法子研究室発行,2016年)/管啓次郎研究室との合同ゼミ合宿の記録(2016年5月)。/管啓次郎氏による詩「安土、水郷」,同暁方ミセイ氏「眠る島」,管啓次郎・暁方ミセイ・安藤江美各氏による連詩「鏡湖周遊」,合宿に同行した佐々木愛氏(美術家)の水彩作品等も収録。/両研究室にて限定100部頒布。/「みやこからみずうみへ」概要/

みやこからみずうみへ


「みやこからみずうみへ」について/明治大学管啓次郎研究室+京都府立大学松田法子研究室合同ゼミの記録2016/--/概要/京都から出発し,比叡山を徒歩で越えて列島最大の湖・琵琶湖をめぐる3日間の旅./見知った都市や山,湖の姿を,地形や歴史的時空の広がりを感じながら各人の体や足を通して改めて捉えてみようという試みです./また建築系の府大学生と詩・映像・写真など多岐にわたる芸術分野の明治大学生とが一緒に歩くことで,お互いの足の運びや眼の動きを知る知的交歓を目指した合宿でもありました./(現在ほとんど使われていないゆえにも)一部はケモノ道化していて予想以上にハードだった比叡山の山道や荒れた本参道,今も信仰と歴史の厚みを否応なく感じさせる里坊都市・坂本,/堅田や管浦など中世以来続く湖岸の都市や惣村の静かな佇まい,/中世から近世へと都市史の大きな転換の舞台となった安土,/湖での様々な漁業を行い,かつて

危機と都市

Along the water Urban natural crises between Italy and Japan


伊藤毅、フェデリコ・スカローニ、松田法子編著(左右社)/『危機と都市AlongthewaterUrbannaturalcrisesbetweenItalyandJapan』/(和英対訳)/TakeshiITO,FedericoSCARONI,andNorikoMATSUDA(ed.),AlongthewaterUrbannaturalcrisesbetweenItalyandJapan,(Tokyo:Sayusha,2017).PrintedinEnglishandJapanese./本書は日本とイタリアにおける災害の歴史を比較都市史的観点から捉えることを目的として編まれた。/また本書はこうした自然災害を、従来のように外から人間居住を襲う不確定な災害とみるだけでなく、むしろ人間が自然とともに居住を構築していくうえで不可分な要素として捉え直すことを試みている。/Thisbookwasedit

年報都市史研究 16

現代都市類型の創出


とらっど3+都市史研究会ウェブサイト/

年報都市史研究 17

遊廓社会


目次/シンポジウムの開催について/問題提起—近世〜近代「遊廓社会」研究の課題/近世・近代移行期における甲府の遊所—宿場から遊廓へ/北陸・港町遊所の形成—加賀藩金石町相生町新地を事例に/八戸湊の飯盛女—船小宿・出稼ぎ・祭礼/幕末維新期における横須賀大瀧遊廓/温泉場の「三業」空間—昭和初期熱海における料理屋・待合・置屋/近代飯田遊廓における娼妓の生活/失われた飯田遊郭の建築/シンポジウム討論の記録〔ほか〕/

シリーズ 遊廓社会 2

近世から近代へ


概要/幕末の開港や明治5年の芸娼妓解放令をうけて、遊廓はどのように変化したのか。遊女や遊女屋の身分的・社会的なあり方に注目して明らかにする。居留地・軍都・温泉場・植民地など、多様な地域につくられた遊廓を具体的に描き出し、遊廓社会の固有性と普遍性を考察する。また、日本の公娼制度の歴史的な特質を、国際関係の視点から検討する。/目次/はじめに …佐賀朝/第一部 近代公娼制と外国人遊廓/ 幕末開港と「倭夷之差別」―外国人向け遊廓成立序説 …吉田ゆり子/ 居留地付き遊廓―東京と大阪 …佐賀朝/ 奴隷制なき自由?―近代日本における「解放」と苦力・遊女・賤民 …ダニエル V.ボツマン/ 祇園―京都の遊所女紅場 …松田有紀子/第二部 都市化と遊廓・三業地/ 「軍都」金沢と遊廓社会 …本康宏史/ 飯田遊廓と娼妓の生活 …齊藤俊江/ 白山―東京の三業地 …初田香成/ 温泉場の私娼とその空間―昭和初期熱海におけ

都市史から領域史へ

建築雑誌 2015年5月


 私たちの居住や生存を立ちゆかせている基盤や支持体と共に考えれば、都市はどうとらえ直されるだろうか。本号では都市や居住の根底を再考する視角として〈領域〉の歴史というテーマを提示したい。/ ここでいう〈領域〉とは、都市を載せている地面の広がり、その下にある地層の重なり、そして、地面の上に展開する人文的様相としての土地、さらには、社会、建物、建築、都市を含む諸集落のすべてが、互いに深い関係のもと意味あるひとつのまとまりをなして存在する、そうした全体像のことである。/ その〈領域〉の歴史で対象化されることはもはや都市の内部だけに留まってはおらず、農地やあるいは湿地などの荒蕪地、山や流域、またそれらの個性を形づくる地形や地質などまでが、都市に接続する諸関係のなかではっきりと意識化される。つまり領域史の視角では、一見都市や居住の埒外にあるように思える広大なものごとが、実は居住に深く続きこれを底から支

絵はがきの別府

古城俊秀コレクションより


概要/本書は、大分県別府市の温泉場である別府温泉を写した、明治末期から昭和初期の写真絵はがきを素材にする。/別府は、温泉場と温泉関連業を基盤にして明治期には空間的にも社会的にも大幅な拡大を遂げ、国内最大の温泉町に成長した特異な都市である。本書では、このような特徴をもつ別府を対象に、その歴史上の多様な姿を写し取って各地へ流通させた写真絵はがきを、別府の都市史と共に追いかけてみたい。(「はじめに」より)/目次/はじめに 写真絵はがきと別府/第一章 渚と泉/1 渚のある温泉町 的ヶ浜—別府イメージの生成と写真絵はがき/2 港町別府 大阪商船と別府の近代/3 海水浴と砂湯 別府の天然砂湯/第二章 大別府/4 別府の古層別府と火山、火山神/別府と沿海諸地域/災厄の記憶/5 別府八湯 浜脇 殷賑の温泉場/朝見 八幡宮の門前町/観海寺 眺望と高燥の地/堀田 街道の分岐点/明礬 生産の温泉場/鉄輪 古式を

#06 松田美緒(歌手)

Lecture Series 2016


2016.12.11Sun 14:00-16:30/Session クレオール・ニッポン/Talk  うた/旅/記憶/生活/リーフレット ダウンロード/Profile/松田美緒(まつだ・みお)/土地と人々に息づく音楽のルーツを魂と身体で吸収し表現。その声には彼女が旅した様々な地域の魂が宿る。ポルトガル,ブラジル,ウルグアイ,アルゼンチン,ベネズエラ,ペルー,カーボヴェルデなど,ポルトガル語・スペイン語圏の国々で現地を代表するミュージシャン達と共演。また南米やヨーロッパ,韓国など世界各地で公演を重ねている。2005年にビクターよりデビュー,以来5作のソロアルバムを発表。/2014年,3年がかりのライブとフィールドワークの集大成として,初のCDブック『クレオール・ニッポンうたの記憶を旅する』を刊行。ブラジル・ハワイ移民の歌を含め,日本各地の忘れられた歌を現代に瑞々しく蘇らせた作品は高い反響を呼

映画「あたらしい野生の地 リワイルディング THE NEW WILDERNESS」


映画「あたらしい野生の地 リワイルディングTHENEWWILDERNESS」日本公開プロモーションに一部協力しました。/監督 マルク・フェルケルク/原題DeNieuweWildernis/2013年/オランダ語/97分/カラー/シネスコ/オランダ/この映画について/――舞台となる自然の楽園は、もともと人間が使おうとして埋め立てられ、そして人間の都合によって捨てられ、忘れられた場所だった。/どこまでも続く美しい平野に何万匹もの白馬たち― ここは、映画『あたらしい野生の地 リワイルディング』の舞台となった「オーストファールテルスプラッセン」。日本で例えるなら、東京から50km離れた場所、例えば千葉県船橋市、神奈川県横浜市あたり、6000ヘクタールという広さは東京の大田区とほぼ同じ面積だ。そうした場所に、深い森と青々とした草原、いのち豊かな湿地が広がり、野生の馬や鹿が走り、きつねが遊び、たくさん

名所の遊所 天橋立と宮津新浜

京都府立大学 桜楓講座


開催日/:/2016年11月19日(土)10:00-12:00/会場/:/京都府立大学 稲盛記念会館1階 102講義室 (定員200名)/報告/:/松田法子「名所の遊所 天橋立と宮津新浜」/--名所・天橋立の写真絵はがきには、橋立を背景にする大勢の舞子・芸子が登場します。彼女たちは京都の芸舞子だったのでしょうか?実はそうではなく、そのほとんどは天橋立からほど近い宮津の海沿いに存在した遊所「新浜」の芸舞子だったと思われます。/諸国廻船の寄港地としても知られる港町宮津。その遊所である新浜は、どのような成り立ちや特徴をもつ場所だったのでしょうか。明治期の新浜に滞在した外国人作家が詳しく書き残した町や人々の情景なども手がかりにしながら、埋もれた「芸」の記憶や証言を拾い集め、宮津新浜の歴史を考えます。/(本報告は、京都府立大学地域貢献型特別研究〔ACTR〕2016年度採択研究/「宮津市新浜地区におけ

#05 千松信也(猟師)

Lecture Series 2016


2016.07.30Sat 14:00-16:30/Lecture けもの道のあるきかた/Session 山の把握法/人・動物・植物のテリトリー/リーフレット ダウンロード/Profile/千松信也(せんまつ・しんや)/1974年生まれ。兵庫県出身、京都市在住。猟師。/京都大学文学部在籍中の2001年に甲種狩猟免許(現わな・網猟免許)を取得。 伝統的なくくりわな、無双網などの技術を先輩猟師から引き継ぎ、運送業のかたわら自らが食べるための猟を行っている。鉄砲は持たない。/著書に『ぼくは猟師になった』(リトルモア,2008年)、『けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然』(リトルモア,2015年)。/レクチャー主旨/猟のシーズンになると、毎日、わなを仕掛けたけもの道を歩く。獲物がかかっていないことが大半だが、前日にはなかった新しい足跡や糞、泥跡などを確認しながら、昨夜のイノシシの行動をイメー

#04 佐藤淳(建築構造家)

Lecture Series 2016


2016.07.16Sat 14:00-16:30/Lecture フィルターとなる透過性ある構造形態/Session 建築構造と「建築の外」/認識と解析/リーフレット ダウンロード/Profile/佐藤淳(さとう・じゅん)/1970年生まれ。佐藤淳構造設計事務所代表。東京大学工学系研究科准教授。/構造設計を担当した主な作品に、「公立はこだて未来大学研究棟」(鉄骨造/山本理顕設計工場/2005)、「Nhouse」(RC造,木造/藤本壮介建築設計事務所/2008)、「ヴェネツィアビエンナーレ2008」(高張力鋼+ガラス造/石上純也建築設計事務所/2008)、「下関市川棚温泉交流センター」(鉄骨造+RC造/隈研吾建築都市設計事務所/2010)ほか多数。著作に『佐藤淳構造設計事務所のアイテム』(INAX出版,2010)。日本構造デザイン賞(2009)など受賞多数。/レクチャー主旨/透過性を増した

宮津新浜の芸能文化と都市史

2016-


 かつて芸者や遊女のいる遊所として栄えた京都府宮津市の新浜地区。天橋立で有名な宮津はまた、北前船や丹後縮緬で隆盛した湊町であり、商業の地でもありました。その汀に展開していた遊所の諸相を、建築・街区、遊所の社会構造、芸能、文学、古写真などを手がかりに探っていきます。/関連ページ/「名所の遊所天橋立と宮津新浜」京都府立大学桜楓講座/

紀伊半島の漁業-港湾集落を対象とする社会・空間史アーカイブの構築

2016-


 紀伊半島には個性豊かな数多くの漁業集落が展開しています。和歌山市から鳥羽市までの浦々を網羅的に訪ね、地形・地質・道・街区・地割りパタンなどの地物的・空間的諸要素、生業とその推移、また近世以降の災害・復興歴等も含む記録・分析を行い、総合的な集落史アーカイブの構築を目指すプロジェクトです。/

さいたま市

「東京凸凹散歩」『東京人』370号


熱海の私娼街と地形

「東京点画」『東京人』368号


希望としてのRewilding(再野生化)

明治大学新領域想像専攻主催シンポジウム


「希望としてのRewilding(再野生化)」(明治大学新領域想像専攻主催シンポジウム)に登壇しました。/日時:2016年3月11日(金)14時~16時/場所:明治大学中野キャンパス5階ホール/主催:明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻/シンポジウムレポート:/http:/pac-meiji.tumblr.com/rewilding/

2014年度ミニシンポジウム

続・保養地としての天橋立考:保養・海水浴・観光の歴史から考える天橋立


開催日:2015年1月12日〔月・祝〕14:00-16:00/会場:清輝楼3階大広間(宮津市魚屋町)/ポスターダウンロード/報告/松田法子・安達伶奈「海水浴場の全国的展開と天橋立」/宮下遙「近代橋立の名所をめぐる行為とメディア」/パネルディスカッション「保養地と歴史的遺産をめぐる国際比較」/阿部拓児・井上直樹・岸本恵実・松田法子/司会:上杉和央/共催/宮津市教育委員会/報道/

地-質からみる神戸

2013


神戸スタディーズ#2/この講座では、大地、海、そして双方のあわいである“水際”という3つのエリアを設定し、地形などそれぞれ注目すべきポイントにフォーカスしながら神戸のまちに迫ります。/タイトルにある「地−質」とは、一般的な「地質」の意味合いを含みながらもそれだけではなく、都市や建築のありようやその行方をより深く考えていくための一つのきっかけづくりを目指した言葉です。その場所や土地のキャラクター(あるいはクオリティ)を再確認すること、またそして普段わたしたちの目に見えている都市や建築の空間的・時間的な表層から深層へと降り立つ体得的な知の獲得をめざすこと、などの意を込めています。/主なフィールドとして、旧居留地・元町・三宮に代表される神戸、そして隣り合う港町でかつより古い歴史をもつ兵庫を選び、都市「神戸」が位置付く大きな空間的骨格の把握を目指します。/「神戸スタディーズ」とは:/“神戸ってどん

地-質からみるさいたま

2015-2016


SEMINAR05「地-質から見るさいたま」/これまで「ベッドタウン」などの呼び名で一括りにされがちだった、居住機能を中心とする都市への視線変更や、一見希釈されているかに思われる土地のさまざまな場所性・古層の読み出しは、いかに可能なのか。集落史や土地利用史、微地形などを手掛かりに居住都市の形成過程を長期的視点で検証し、「さいたま」固有の土地の性格―“地-質”を探ります。/日時 2016年2月20日(土)14:00~16:30/会場 浦和コミュニティセンター第13集会室/講師 松田法子/聞き手 芹沢高志/進行 三浦匡史/ポスター/ダウンロード/連続セミナー開催概要/「さいたまスタディーズ」とは:/さいたま市が初めて開催するアートトリエンナーレ「さいたまトリエンナーレ2016」に先立ってプログラムされた地域調査研究とそのアウトリーチ活動。当トリエンナーレでは「土地の理解」が重要な出発点に位置づ

#03 管啓次郎(詩・比較文学)

Lecture Series 2015


2015.12.19Sat 14:00-17:00/Lecture/ REWILDING/Session/ 湿地・荒地・砂漠/ 〈再野生化〉の思想/リーフレット ダウンロード/Profile/管啓次郎(すが・けいじろう)/1958年生まれ.。詩人・比較文学者。/明治大学大学院理工学研究科教授。/1980~90年代にかけて、アメリカ中西部、南米、カリブ海地域、ハワイなどで暮らす。/多言語性・亡命・移住などをテーマとする比較文学論のほか、詩作、批評、翻訳、朗読など多領域で活動。/2011年読売文学賞受賞、著書多数。/レクチャー主旨/砂漠に住むというのがどういうことなのか、砂漠に住んでみるまで知らなかった。そして知ったのは砂漠の美しさだった。サン=テグジュペリの『星の王子さま』のおしまいのほうで、王子が「砂漠ってきれいだな」とつぶやく。それに対して、王子とつかのまの友情でむすばれた「ぼく」は、こ

SPINNING BARTHES 100歳のロラン・バルト

明治大学新領域創造専攻主催シンポジウム


「SPINNINGBARTHES100歳のロラン・バルト」(明治大学新領域創造専攻主催シンポジウム)に登壇しました。/日時:2015年11月7日(土)12:00~17:30/場所:明治大学中野キャンパス5階ホール/主催:明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻/https:/www.meiji.ac.jp/sst/grad/information/2015/6t5h7p00000jbngj.html/ロラン・バルト(1915-1980)の著作1冊を選んで発表者自身の現在の立場から自由に論じ、バルトが試みたさまざまな冒険を現代に再生させるための道を探る。/報告者:/ /上野俊哉/(和光大学)/ /温又柔/(小説家)/ /倉石信乃/(明治大学)/ /鞍田崇/(明治大学)/ /小沼純一/(早稲田大学)/ /小林昌廣/(情報科学芸術大学院大学)/ /清水知子/(筑波大学)/ /陣野俊史/(文芸批評

#02 高山明(演劇)

Lecture Series 2015


2015.06.25Thu 10:30-13:00/Lecture/ 演劇を考える/演劇で考える/Session/ 上演と都市 都市とヘテロトピア/ もの「語り」による都市/リーフレット ダウンロード/Profile/高山明(たかやま・あきら)/1969年生まれ。演劇ユニットPortB代表。立教大学心理学部特任准教授。/ツアー形式のパフォーマンスや社会実験的プロジェクトなど、演劇の可能性を拡張しながら現実の社会や都市に接続する試みを続けている。/主要作品に「個室都市東京」(2009)、「完全避難マニュアル東京版」(2010)、「東京ヘテロトピア」(2013,2015)など。/かつての活動拠点であるドイツをはじめ、海外での作品制作・発表も精力的に行う。/主催:松田研究室/申し込み・問い合わせ:info@matsuda-lab.net/※迷惑メール対策のため、お手数ですが"@"の部分を半角のア

#01 大洲大作(写真)

Lecture Series 2014


2014.07.11Fri 12:10-14:20/Lecture/ 界面の光、みぎわの光/Session/ 写真/まなざし 車窓/鉄道 近代/汀/ 東日本大震災後の地図/リーフレット ダウンロード/Profile/大洲大作(おおず・だいさく)/1973年大阪生まれ、横浜市在住。哲学科出身。/京都・大阪・ベルリンのギャラリーと東京の美術館の企画展、ドイツの雑誌等で作品を発表。/列車などのありふれた車窓にうつり滲む「光」に、心にうつる光景を求める《光のシークエンス》、何気ない風景の「影」に潜むものを探る《INVISIBLESCAPES》などを制作。/※参考文献リスト・資料は当日配布。/主催:松田研究室/申し込み・問い合わせ:info@matsuda-lab.net/※迷惑メール対策のため、お手数ですが"@"の部分を半角のアットマーク記号に置き換えてください。/

〈北山〉研究会

山地と流域の社会-空間 2013-


概要/京都北部にひろがる山々、山地は「北山」と通称される。/それは都に対し「北」という方位によって相対的に位置づけられた山地である。/その「北」山は、公家などの隠棲の場であったほか、天皇の墓所、有力神社の社領、都の造営やその維持に関わる木材資源の供給地、また日本海側からの物資の移入路であるなど、都市京都と歴史的に多様な関係を結んできた山地である点に大きな特徴がある。/北山をこのように捉えるとき、そもそも北「山」の地形や水系などのありさまと人文的諸相とは、いったいどのような関係のもとに山中の社会-空間をつくりあげ、また、それらが都市京都といかなる関係を有してきたのか。/本研究では、以上の関心に/「地-質からみる都市と集落」/というテーマを連動させ、地形・地質・土壌・植生・水系など、北山を貫きあるいは分節するような自然および人為的自然環境の把握によって、北山の「社会-空間」に迫りたい。/この作

地-質からみる集落と都市:京都府・京都市北部地域を中心に

2013-


概要/北山杉および北山磨き丸太の製造に関わる長い歴史で知られる北山中川町を主なフィールドとして行っている調査研究である。/1年目の2013年度には、既往研究調査・資料分析・論点析出・現地調査準備を行うための研究会・勉強会の継続的開催(全16回程度)、全4次の現地調査を行った。また、下記の成果物を作製した。/明治25年仮製地形図とGISを用いた北山中川町の明治期植生図/GISを用いた北山山中一帯の地形図・地質図・表層土壌図/北山中川町と京都を事例に「山と都市」に関する諸関係をビジュアライズしたプロジェクトマップ/集落内丸太小屋の庇下空間利用状況および水系調査図/「地-質からみる都市と集落」手法フローチャートVer.1.0/森林組合関係者、北山丸太製造関係者などへのインタビュー起こし/メンバー/松田法子(研究代表)/長島啓子(生命環境科学研究科環境科学専攻/森林計画学)/矢内純太(同応用生命科

城崎演習

2012年度 環境共生演習(学部1回生/共担)


城崎演習

2013年度 環境共生演習(学部1回生/共担)


保養地としての天橋立考

:水際の保養文化に関する史的国際研究 2013-


〔京都府立大学地域貢献型特別研究(ACTR),2013年度採択研究課題/研究代表:松田法子〕/古代からナドコロ・名所として知られる天橋立を素材に、海水浴場としての展開など近代の諸相を探る。/本研究を通じて、/近代日本における海浜保養地・海水浴場の展開とナドコロ・名所など近世までに累積された伝統的な場所のイメージとの関係/近現代における観光地としての天橋立の展開/天橋立の観光地化にかんする地域共同体・地域空間側の働きかけや変容/などについて明らかにする。/さらに天橋立を含む近代日本の海浜・温泉保養地についてその特徴や性格の位置づけをはかるべく、日本中世史・同近世史・東北アジア史・近現代ドイツ史・古代ギリシャ-小アジア史・歴史地理などを専門とする6名の共同研究者によるアジアおよびヨーロッパの事例研究とも連動した横断的考察を進める。/現在予定している対象の範囲と連携関係は以下のとおりである。/ 

神戸スタディーズ

時間と空間を横断しながら、足元を見つめる


2013年度ミニシンポジウム

保養地としての天橋立考 ―保養・海水浴・観光の歴史から考える天橋立


開催日:2014年3月5日〔水〕19:30-21:00/会場:京都府宮津市字文珠 文珠公会堂/開催主旨:/天橋立は古代からナドコロや名所として知られてきました。/しかし海水浴場としての展開など、現在の橋立に直接つながる近代の諸相については、実はまだほとんど明らかにされていません。/今回は本プロジェクトの1年目の成果報告として、文殊地区においてミニシンポジウムを開催します。/天橋立の海水浴場やそれに伴う保養・観光が、全国からみればどのような歴史的位置付けとなるのか、/また、そもそも日本において海水浴・海水浴場はどのようにして誕生・隆盛したのか(松田報告)、/近代に橋立のイメージはどのように表象され、伝えられたのか(宮下・上杉報告)、/近代以前、橋立・宮津への伝統的な旅の形態と、それを支える近世地域社会はどのような構造であったのか(藤本報告)、/さらに、日本への海水浴導入にも直接関わる近代ドイ

「絵はがきの別府」展

2012


2012.11.13-27/1世紀から半世紀ほど前に別府でつくられて各地に飛び立っていった絵はがきを、2週間限り別府の街中へ戻して投射する展覧会。/650点の写真絵はがきが紡ぎ出す〈別府〉ー「絵はがきの別府」へ、ようこそ。/「絵はがきの別府」展: 古城俊秀コレクションより/会期 2012年11月13日〔火〕-27日〔火〕11:00-17:00会期中無休/会場 P3/BEP.lab(旧草本商店/別府市北浜1-2-28駅前草本ビル2F)/主催 京都府立大学大学院生命環境科学研究科生活文化・生活美学研究室(松田研)/主催あいさつ/「絵はがきの別府」展主催あいさつ/報道/-朝日新聞(地方版)/-読売新聞(地方版/2012.11.14)/-毎日新聞(地方版/2012.11.18)/-西日本新聞/-大分合同新聞(大分市)/-今日新聞(別府市)/-/artscape(2012.12.1)/関連記事/松田

Water Risk and Climate and Human Settlements

Architectural and Environmental Cultural Landscapes and Sustainable Habitats Design


地域の空間と持続

東京白山・丸山福山町地区を素材として